【活動報告】知的障がい者フットサル日本代表候補強化合宿 2026年7月
2026.08.08
令和8年7月18日(土)〜20日(月・祝)
東京都調布市にて、知的障がい者フットサル日本代表候補強化合宿を行いました。

主催:特定非営利活動法人日本知的障がい者サッカー連盟 フットサル委員会
目的:2027 Virtus Global Gamesに向けての日本代表候補選手の強化
日程:令和8年7月18日(土)〜20日(月・祝)
場所:ミズノフットサルプラザ味の素スタジアム
■スケジュール
7月18日(土)
集合・ガイダンス
午後 トレーニング
夕方 ミーティング
7月19日(日)
午前 トレーニング
午後 トレーニング
夕方 ミーティング
7月20日(月・祝)
午前 トレーニングマッチ(vs 東京ヴェルディフットサルチーム)
ミーティング
解散
【活動報告書】
【監督総括】
今年度開催が予定されていた「2026 Virtus Asia-Oceania Games」は、残念ながらフットサル競技の実施が見送られることとな りました。しかし、来年度開催予定の「2027 Virtus Global Games」に向け、新たなスタートを切るべく今回の日本代表候補合 宿を実施しました。
昨年のスペイン世界大会以来、約半年ぶりとなる代表活動には、初招集選手6 名を含む19 名が参加し ました。 オープニングミーティングでは、「日本代表候補として選ばれた責任と誇りを持つこと」、そして「世界で勝つための新たな競争の 始まり」であることを全員で確認しました。昨年度の実績は過去のものとし、全員がポジションを争う意識で3 日間に臨みました。
初日のトレーニングでは、これまで積み上げてきたチームコンセプトの再確認を中心に行いました。攻撃では、基本システムから のピヴォアタックとスペースアタックを軸に、4 人が連動しながら数的優位を生み出すこと、状況に応じたポジショニングやタイミング の質を高めることをテーマとしました。また、キックインやクリアランスなどのリスタートについても、攻撃の狙いを整理しながら確認を 行いました。守備では、マンツーマンディフェンスをベースに、前線からのプレッシングとハーフコートディフェンスの連携を確認しました。 特に、ピヴォ当てされた後の守備の優先順位や、相手選手との距離感、どこに戻るのかを細かく共有しました。継続して活動し ている選手は理解をさらに深め、初招集選手も積極的にコミュニケーションを取りながら短時間で適応しようとする姿勢が見られ ました。
2 日目午前は、YOYO テストからスタートしました。昨年の世界大会では6 日間で5 試合を戦う過密日程であり、世界で勝 ち抜くためには技術や戦術だけでなく、高い走力と回復力が必要不可欠です。今回も日頃から高い強度でトレーニングを積ん でいる選手とそうでない選手との差は見られましたが、全体として記録は着実に向上しており、代表選手としての意識の高まりを 感じる結果となりました。その後は、世界大会で課題となったハーフコートディフェンスを重点的にトレーニングしました。ボールウォ ッチャーになることが多いため、自分のマークについていくことと、ピヴォ当てされないパスラインを意識したポジショニングを、実戦を 想定しながら改善に取り組みました。午後はゲーム形式を中心に実施し、翌日のトレーニングマッチを想定した実践的な内容と なりました。攻守の切り替えの速さ、ボールを失った直後の守備への移行、ボールを奪った後の素早い攻撃など、ゲームモデルを 意識したプレーが見られました。疲労が蓄積する中でも、チームコンセプトである「ハードワーク」を最後まで体現しようとする姿勢 は非常に評価できました。
最終日は、東京都リーグ3 部所属の東京ヴェルディ フットサルチームとのトレーニングマッチ(30 分×3 本)を実施しました。結果は0-6、0-2、0-2 でした。1 本目は相手のスピードやプレー強度への対応が遅れ、 自陣でのビルドアップ時のミスや判断の遅れから失点 を重ねました。また、コーナーキックやキックイン時の守備では、相手の立ち位置や狙いを共有できず、チャレンジの判断が曖昧に なったことも失点につながりました。攻撃では、ピヴォ当てやカウンターからゴール前まで運ぶ場面は作れたものの、シュート精度や 最後の判断に課題が残り、得点には結びつきませんでした。2 本目以降はハーフディフェンスへ切り替え、守備ブロックをコンパク トに保つことで失点を抑えることができました。しかし、個人技術やモビリティーに優れた相手に対して1 対1 で突破される場面 や、局面で後手に回る場面も多く、対人守備の強度や身体能力、予測を含めた守備技術の向上が必要であることを再認識 しました。また、暑熱環境の中で戦い抜く運動量やプレースピード、攻守の切り替え、ゲーム中のコミュニケーションについても課 題が明確になりました。一方で、初招集選手が積極的にチャレンジし、それぞれの持ち味を発揮したこと、全19 名が試合経験 を積み、代表レベルを肌で感じられたことは大きな成果でした。試合後にはPK 戦も実施し、プレッシャー下での技術とメンタル面 の確認も行いました。
今回の合宿を通して、技術・戦術・フィジカル・メンタルのすべてにおいて、世界基準との距離を改めて確認することができました。 同時に、チーム全体の競争レベルはこれまでで最も高く、誰一人としてポジションが保証されていないことを選手自身も強く感じ た合宿になったと思います。
日本代表の目標は、2027 Virtus Global Games で世界一になることです。その目標を達成するためには、代表活動だけでは なく、所属クラブや地域での日々の積み重ねが何より重要になります。技術・戦術の向上はもちろん、フィジカル、判断力、コミュ ニケーション能力、そして「世界一になる」という覚悟を持って日常を変えていかなければなりません。最後のミーティングでは、「現 状維持は停滞もしくは後退」という話をしました。今合宿で得た課題と成果を持ち帰り、それぞれが自ら考え、行動し、次回の 合宿ではさらに成長した姿で再会できることを期待しています。
最後になりますが、本合宿の開催にあたり、多大なるご支援・ご協力を賜りましたアディダス関係者の皆様、ミズノフットサルプラ ザ味の素スタジアムの皆様、公益社団法人九段盡性園哲明寮の皆様、東京ヴェルディフットサルチームの皆様、選手所属チ ームの関係者の皆様、そして保護者の皆様に心より感謝申し上げます。 皆様のご支援があるからこそ、日本代表は世界への挑戦を続けることができます。今後とも温かいご声援とご支援を賜りますよ う、よろしくお願い申し上げます。
■スタッフ
監 督 : 戸西 寿和
コーチ : 本橋 勇太朗
コーチ : 鴨下 周平
GKコーチ: 川口 和貴
トレーナー: 島田 靖丈
主 務 : 内山 彰洋
■選手
野崎 将智 (東京)
幡野 浬 (東京)
徳丸 舜 (熊本)
福田 翔和 (東京)
越智 羽久澄 (愛媛)
吉川 圭祐 (東京)
大久保 史弥 (栃木)
原 勇人 (東京)
宮野 絢 (大阪)
齊藤 光汰 (神奈川)
青沼 悠土 (東京)
小林 佑平 (神奈川)
岡田 秀太 (神奈川)
池田 翔吾 (千葉)
瀬戸 厳樹 (兵庫)
四ツ嶋 幸之助(富山)
幾島 直人 (兵庫)
細田 虎之介 (熊本)
坪井 晴暉 (静岡)







なお、今回の強化合宿は日本スポーツ振興センター「競技力向上事業」の補助金を一部利用して開催しました。
